バンコクのお寺
ワット・プラケーオ(エメラルド寺院) [上左]
「ラッタナコーシン」(インドラ神の宝石)は「エメラルド仏」とよばれています。伝説によれば、高僧ナーガセーナ長老が考案し、インドラ神とその配下のヴィッサカンマが作りました。マガダ国、スリランカ、インダパタナガラ(現在のアンコール・トム)、アユタヤのアッディカーを経て、チエンラーイのワット・プラケーオに運ばれました。1434年、ワット・プラケーオの仏塔が落雷で破壊され、偶然発見されました。一時はラムパーンにあり、1468年にチエンマイに運ばれました。1551年から「ラーンサーンとヴィエンチャン」(現・ラオス)にありましたが、1779年にラーマ1世(当時は将軍)がトンブリー(現・バンコク)に持ち帰りました。1782年にラーマ1世が即位して遷都し、1784年にこのお寺が創建されて本尊となりました。このお寺が「エメラルド寺院」とよばれるのはそのためです。境内四方の回廊には叙事詩「ラーマキエン」が描かれています。プラテープビドーン堂(万神堂)には歴代王の等身大の像があり、毎年のチャックリー王朝記念日(4月6日)に公開されます。本堂内は写真禁止です。
ワット・ポー [上中]
長さ46m、高さ15mの涅槃仏(Reclining Buddha)が有名です。足の裏には108の吉祥図がかかれています。アユッタヤー時代の14世紀に創建され、トンブリー時代に王立となりました。ラーマ1世の時代から教育機関としての役割を担い、「タイ最古の大学」とよばれます。本尊の台座にはラーマ1世の遺骨が納められています。ラーマ3世の時代に、伝統医療保護のための全国本部が設置されました。ここでタイ古式マッサージを学べば、ワット・ポー発行の終了証が得られます。8haの敷地はバンコク最大です。
ワット・アルン(暁の寺) [上右]
ワット・アルン(暁の寺)はチャオプラヤー河をはさんでワット・ポーの対岸にあります。ワット・プラケーオが創建されるまでの5年間、エメラルド仏が安置されていました。75mの大仏塔は10バーツ硬貨にも描かれています。三島由紀夫の小説暁の寺の舞台としても有名です。夜はライトアップされ、チャオプラヤー河の船からの眺めは最高です。
ワット・トライミット(黄金仏寺院) [下左]
複数の層から成る優美な白と金色のお寺です。1955年、漆喰の下に隠れていた仏像が見つかりました。高さ5m、重さ5.5t、純度60%の金の仏像で、スコータイ時代の傑作です。以来、この寺は「黄金仏寺院」とよばれるようになりました。博物館は有料ですが、黄金の仏像の見学は無料です。
ワット・マハータート [下中]
アユッタヤー時代の14世紀に創建されました。1767年にビルマの侵攻により破壊されました。その時に落ちた仏像の頭が木にからまったままです。敷地内にはタイ最古の仏教大学があり、仏教と瞑想の研究において重要なセンターとして機能しています。 ヴィパッサナー瞑想を学ぶ場所として人気があり、外国人が英語で受講できるクラスもあります。
ワット・ベンチャマボピット(大理石寺院) [下右]
級王室寺院に指定されています。産の白大理石で作られています。ラーマ5世がイタリアの建築家に建造させました。窓にはステンドグラスが用いられていて、「東洋と西洋の美の融合」といえる作品です。黄金に輝く本尊の台座にはラーマ5世の遺骨が安置されています。1カッラーラ本堂は壁や柱、床にいたるまでイタリア・屋根の瓦はバンコクのお寺らしく鮮やかな金とオレンジです。





